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薬物療法

薬物療法による脳梗塞の治療方法と治療が必要な患者

ここでは脳梗塞の薬物療法について、4つの症状に分類して対象となる患者と概要などをまとめてみました。

筋弛緩薬による薬物療法

片麻痺となって過剰に筋肉が緊張した状態となってしまう人が対象。

文字通り筋肉を弛緩させる作用があり、チザニジンバクロフェントルペリゾンといった製品が知られています。

神経性疼痛緩和薬による薬物療法

感覚障害が起きていて、それに伴う痛みがある場合に処方されます。

感覚障害は痛みや熱さを感じなくなるだけでなく、ちょっとした刺激で激痛を感じてしまうケースもあり、それを和らげるために解熱鎮痛薬非ステロイド抗炎症薬などが処方されます。

ステロイドによる薬物療法

片麻痺によって肩関節などに痛みが出た場合に処方されます。

副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、代表的な製品はプレドニゾロン。炎症を抑えることで痛みを緩和します。

末梢性筋弛緩薬による薬物療法

片麻痺による筋肉の緊張、それに伴う関節の変形や痛みなどが見られる人が対象。

ボツリヌスボトックスといった美容系でよく耳にする薬剤を使用。緊張状態の筋肉を和らげてくれます。

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他の治療法と比べての薬物療法のメリット・デメリット

上で紹介した4種類の薬物療法について、メリットとデメリットを一覧表にまとめてみました。

  メリット デメリット
筋弛緩薬 筋肉の緊張状態を解くことで痛みを抑える効果が期待できます。 薬による違いはありますが、副作用として肝機能障害やアナフィラキシー、呼吸器障害などが挙げられます。
神経性疼痛緩和薬 普通の鎮痛剤では痛みを抑えられない症状であっても神経性疼痛緩和薬なら効くケースがあります。 副作用には肝機能障害やアナフィラキシー、皮膚障害、心機能障害などが挙げられます。高齢者は慎重に検討する必要があります。
ステロイド 抗炎症効果の高さには定評があり、炎症を抑えることで症状が落ち着きます。 ステロイド離脱症候群という副作用は食欲不振や倦怠感などが出て、場合によっては脱水症状や意識障害のリスクもあります。他にも免疫低下による感染症など、副作用は多数あります。
末梢性筋弛緩薬 筋肉の緊張状態を解くことでリハビリなどが行いやすくなり、痛みを抑える効果も期待できます。 全身の倦怠感が副作用にあたります。注射直後に当該箇所が腫れたり痛みを感じることもあります。

薬物療法の診療相場と治療期間

上で紹介した4種類の薬物療法について、診療相場と治療期間を一覧表にまとめてみました。

  診療相場 治療期間
筋弛緩薬 数百~数千円 ケースバイケース
神経性疼痛緩和薬 数百~数千円 ケースバイケース
ステロイド 数百~数千円 ケースバイケース
末梢性筋弛緩薬 ~10万円 1回15~30分の注射を年数回

情報参照元:治療NOTE公式HP